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『午前3時の無法地帯』がナメ腐ったビジネスマンをフルボッコにする教典だった件

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(出典):シネマカフェ 公式サイトより

『午前3時の無法地帯』は、2008~2009年の間にFEEL YOUNGという雑誌で連載された少女漫画(?)です。作者はねむようこ先生!、、といっても今から10年以上前の作品なので作者の名前を言われても、正直私もピンとはきていません

 

一応ジャンルでいうと「ラブコメディ」に属すようなのですが、正直世間一般的にいうラブコメディからは最も遠く離れてる存在のうちの一つと思います(もちろん恋愛要素は十二分にあるんですけどね…?)

 

主人公はとあるブラック企業(しかも2008年当時のブラック企業なので、昨今以上に労務環境が悪い……)のOLなので、ストーリー上常に仕事/恋愛の要素が出てくるのですが、その占める割合は「仕事=7,恋愛=3」って感覚です。仕事7恋愛3マンガです。

ということで、私のような労働にくたびれている意識低い系ビジネスマンの心に響く作品なのか!?

読む前の期待値を最大限に挙げて!いざ購読です!

※ネタバレほぼ無です!あらすじ紹介ぐらい!

背表紙もカラフルでええ感じや!

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あらすじ

七瀬ももこは、デザイン系の専門学校を卒業後、イラストレーターを夢見てデザイン事務所へ就職するが、そこはパチンコ専門のデザイン事務所で、ももこの夢とはかけ離れた場所だった。しかも職場は午前3時になっても業務が終わらず、まさに無法地帯と呼べる劣悪な場所。

同期の社員が次々と辞職する中、追い打ちをかけるように恋人の浮気疑惑までもが浮上。ももこの頭にも退職がよぎるが、自身が手がけたデザインが評価され、密かに満足感を覚えていた。

しかし彼氏の部屋に行った際、ももこは彼の浮気現場に遭遇してしまい、遂に嫌気が差したももこはいつでも辞められるようにと退職届を用意した。

その後日、ももこはひょんなことから同じ階で働く多賀谷と出会い、昼食を共にする仲になり、次第に惹かれてゆく。職場では次第にやりがいを見出し、自ら退職届を放棄し、少なくとも今はこの職場に居残ると決意を表明、恋に、仕事に奮闘してゆく。

 (出典):Wikipediaより

主人公:七瀬ももこが仕事と恋に奮闘するヒューマンドラマ系漫画ですね。

自分が夢見た姿と現実とのギャップに戸惑うシーンが非常に共感性ミリオンアーサーです…!私も子供の頃は、バツグンにCoolでWonderfulな人外的存在になることが夢だったのですが、辿り着いた先は一企業のシステムエンジニアというちっぽけな存在でした…この世には奇跡も魔法もありませんでした…

 しかも読んでると分かるんですが、ももこが働いている会社がタイトルにもある通り午前3時になってもフロア全員がフル稼働な超超ブラック企業でして(今のご時世だと絶滅しているようなバリバリのブラック企業です)

 そのブラック具合が私の勤め先と通ずるところがあって……現ブラック企業に勤める私にとっては最高に共感性ミリオンアーサーな作品なのです…

 

 

 

まずは基本情報から

全3巻で完結済みです。完結したのが2009年……って10年以上前ですね、存じ上げませんでした… Ebookjapanの割引キャンペーン(?)で偶々見つけたのでなんなら最近のマンガだと思ってました…

「全3巻のマンガやし、割とマイナー漫画かな?」と思っていましたが、よくよく調べてみるとなんと2013年に実写ドラマ化してましたこの作品!

しかもキャストが主演:本田翼,助演:オダギリジョーなのです……!超豪華キャストやんけ!全然マイナーとかじゃありませんでしたすみませんでした…!

 

10年以上前の作品が重版

とんでもないロングセラー作品だったのでした…!

 

気になる受賞歴はと言うと、調べたんですが全くヒットしませんでした

まぁ2008年頃の作品なので、そのころはマンガ大賞とかもなかったのでそりゃそうですよね~~とはいえ、実写ドラマの方は本田翼の初主演作品だったらしく、かなり注目されていたよう

うわっ、美男美女過ぎて直視できねぇ。。。

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(出典):映画 午前3時の無法地帯より

主人公のももこが仕事と恋に奮闘しつつ、今なお色褪せないビジネスの格言が飛び交う!そして現代のサラリーマンに突き刺さる!突き動かされる!

そんなマンガです。

  

 

 

総合評価

ストーリー ★★★★★★★★★★
画力 ★★★★★★★★★★
キャラクター ★★★★★★★★★★
ロジック ★★★★★★★★★★
コマ割り ★★★★★★★★★★

 

一番の押しポイントは、ビジネスシーンでの数々の格言ですかね

全3巻で完結している作品なのでキャラの深堀とかは最低限って感じなのですが、この短い連載期間にも関わらず、至極のビジネス格言が飛び出しているのが印象的です。 

「絵も少女漫画風だし、普通のラブコメなのかな?」とか思っていた私を墓に埋めたくなるぐらい、ビジネスシーンが多いです。少女漫画だから~って言って敬遠するのは非常に勿体ないと思いますねぇ…!これは…!

無理やり言えば、ビジネスラブコメディといったジャンルでしょうかね。なんじゃそりゃそりゃそりゃ

おススメです

 

 

 

ここがアツい!

サラリーマンに向けた人生の名言が!

全3巻という短い連載の中で、ビジネスマンの心に響く名言が多々あります。

本当に少女漫画かっ!?というぐらいビジネスシーンの描写と名言が多いのですが、これちゃんと世のビジネスマンに届いているんですかね……?

 

シーン① 徹夜明けにミスをしてしまったとき

ねむたねむたで仕事してんじゃねーよ ミスのもとだろーが
ちゃんと眠る時間確保すんのも仕事のうちだろ

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス1巻より

徹夜明けのミスに対して上司からの一言。

何たる正論……!普段ねむたねむたで勤務している私にとっては耳が痛いに尽きます。個人的には2コマ目にべっーってしてるのが好きです

私はメンタルが豆腐なのでこんなこと言われたらすぐに辞めます。

  

シーン② 惹かれていた男性が既婚で不倫されていることに気付いたとき

会社とか無理
もう休んじゃおっかな…
今日立ち止まったら…明日死ぬ!! 

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス2巻より

前日に交際相手の不倫が発覚し、朝からメンタルずたずたな場面です。

私は不倫をされたことはまだありませんが、朝の調子が悪くて「休んじゃおっかなぁ♡」となった経験は死ぬほどあります…!

そんなときに一言、「今日立ち止まったら・・・明日死ぬ!!」これが働くということか……!これが少女漫画のセリフなのか……!

私はメンタルが豆腐なのでこんなことなったらすぐに辞めます。

  

シーン③ 不倫をされてメンタルぼろぼろで働いているとき

今日はもう帰っちゃって
ちゃんと仕事できるようになるまで来なくていーよ

会社は働くとこだもん
働けない奴がいてもさー 

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス2巻より

先ほどのシーン②からももこは何とか出社して働いていましたが、仕事に中々手がつかず…そんな中での上司の一言がこちらです。

うーん辛辣……!辛辣だがこれまた正論なのが私の心にグサッときます…!タバコ吸いながら働いているような職場ですが、働くことへの意識は非常にプロフェッショナルと言わざるを得ませんです。かっこいいですね。

私はメンタルが豆腐なのでこんなこと言われたらすぐに辞めます。

  

シーン④ 不倫相手への思いを断ち、ぶん殴ろうとしているとき

でもダサいよなぁ‥
ほんとのほんとーは格好よくスパッと諦めたかったんですけどねー…
フフ
一生懸命な時はみんなダサいよ

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス2巻より

普通に深いこの一言。

頑張ってる感を出さずにうまくやりたい!スマートな姿を見せたい!など思ってしまうのが人の人情だと思いますが(私はバリバリそう思って生きています)、一生懸命な時はみんなダサいそうです。ダサくていいそうです。なんだか元気が出ますね。かわいいし。 

ですが残念ながら私はメンタルが豆腐なのでこんなこと言われたらすぐに辞めます。

 

シーン⑤ 仕事ナメてる奴がいるとき

仕事ナメんなよ

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス2巻より

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(出典):午前3時の無法地帯 コミックス3巻より

このマンガの象徴的なセリフです。

第1巻でももこが先輩から言われたセリフを、最後にはももこ自身が後輩にビシッと伝えるシーンを見ると、ももこ自身の成長を感じますし、このマンガが伝えたかったメッセージがビシビシと感じ取れますね…

 

短いセリフながらも、このマンガの中で出てきたエピソードをすべて包括している最高の名言だと思います。

というか職場で「仕事ナメんなよ」とか言われたら、私ならもう恐ろしくて糞尿をまき散らしつつその場で辞職しますね、間違いなく…

それを思うとももこはなんて立派な人間なのでしょうか。う~んファンタスティックです。

私はメンタルが豆腐なのでこんなこと言われたらすぐに辞めます。

 

 

 

総評

『午前3時の無法地帯』いかがだったでしょうか?

Hey!なんかダラダラ働いているようなサラリーマン諸君!仕事への向き合い方が変わる良い機会かもしれませんゼ!

ぜひご一読ください!

 

以上